もう一度あなたに恋をした。
苦しいのに、嫌とは思わないこの感じ…
なんだろう…
「もう少しだけ、そばにいてください…」
何とも弱々しく発されたその言葉に戸惑いながらも、「…分かった」とだけ返し、佐伯くんの頭をそっと撫でる。
栗色の髪の毛は触ると思ったよりも柔らかく、男の子とは思えないほどサラサラしてて…
撫でているのが気持ちよくて、調子に乗ってきたあたしはひたすらナデナデしてた。
「いつもは見下ろされてるけど見下ろす側になると、可愛く見えるもんだな〜。」
完全に調子乗ったその発言に、佐伯くんの体がピクリと動く。
ーーーーフッと腰にあった腕が離れていって。
見上げてきた佐伯くんと、視線が絡み合う。