もう一度あなたに恋をした。
「まだまだいっぱいあるから、夜もあっためて食べてね。冷蔵庫にポカリとヨーグルトもあるから。水分もしっかり摂る事!」
薬と水を手渡して時計を確認すると、もう18時。窓の外は、この季節のせいもあってもう暗い。
あんまり長居してもあれだし…
「じゃ…そろそろ帰るね?」
鞄を手にして立ち上がると、送りますから、って着替えようとする佐伯くんを、病人が何言ってんの!って静止しておいた。
納得してなさそうな佐伯くんは、
「何かあったらすぐ連絡してください。」
真剣な声でそういった。
「分かったよ。早く風邪治してね。」
お邪魔しました、とドアを開けると
「来てくれて…ありがとうございました。」
そう言って微笑む佐伯くんは、やっぱりちょっとだけ辛そうで。
コクンと頷いて、ドアを閉めた。