もう一度あなたに恋をした。



その返信に既読がついた直後、着信。



うううう、うそっ!!まだ心の準備がっ!!



なんて慌てながらも、切れないうちにと素早く耳に当てる。





「は…はい。」


『あ、先輩!俺です俺!』




そりゃ登録してるから分かるわよ、と心の中で呟きながら、「何かあったの?」って聞いてみる。



『明日の放課後に校内戦があるんすけど、次の新人戦に出場するメンバーを決める、大事な試合なんです。』


「そ、そうなんだ…頑張ってね。」








『…先輩、応援に来てくれませんか?』





ーーーーードキッ。





一瞬だけときめくものの、すぐに冷静に考える。


佐伯くんはどういう気持ちで…あたしに来て欲しいって言ってるんだろう。




”彼女”…は?


”彼女は来ないの?





喉元まで出掛かったその言葉を、グッと堪えて口を開く。


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