もう一度あなたに恋をした。
ここまで来たらとことん観戦してやる!と意気込んで、ウォーミングアップをしている佐伯くんをひたすら見続ける。
それはまわりの女子集団も同じのようで、
「佐伯く〜〜〜〜〜ん!!!」
相変わらずハートを飛ばしながらグラウンドに向かって叫んでいる。
佐伯くんは引き攣り笑いを浮かべて、こちら側を一瞬だけ振り返っていた。
もし…もしもこの中に彼女がいて。
試合終わってから佐伯くんに駆け寄るとこを見たりしたら。
二人が笑い合ってるとこを見ちゃったら。
あたし、笑顔でいれる自信ないよ…