会社で恋しちゃダメですか?
「愛してるよ、園子」
堪えるような声音で、彼がささやいた。
手をつなぎ、身体を反らせる。
痛みはすぐに、感じたことのない感覚の渦へと変わった。
汗で濡れる腕にしがみつきながら見上げると、彼が愛おしそうに目を細めた。
腕をのばして、頭を抱き寄せる。
深い口づけ。
「愛してる」
最後の波に飲まれながら、園子は小さく叫んだ。
この人と死ぬまで一緒にいよう。
愛しくて、仕方がないのだから。
誰よりも、何よりも、大切なのだから。
彼を見上げる。
汗で濡れた髪をかきあげて、笑いかける。
「ずっと側にいて」
「ああ、もちろん」
その夜、朝日が部屋に差し込むその時間まで、二人は抱きあった。