素直になれないキミへ
No. 1
棗佐久(なつめさく)、14歳。


大キライな幼なじみと、同居します!




「佐久〜、遅刻するわよ〜。」


「はーい!いま行くー!」


あたしの名前は、棗佐久!


家族と、友達と、双子の弟が大好きな中学2年生です。


そろそろ行かないと、マジで遅刻する!


「いってきまーす!」


「いってらっしゃーい。」


遅刻する〜!


学校とーちゃく!


急げー!


ガラッ‼︎


「ギリセーフ‼︎」


「んなわけねーだろ‼︎」


バコッ。


「イッター!ちょっと、銀河‼︎」


「よくわかったな、佐久。」


「わかるに決まってんでしょ⁉︎何年一緒にいると思ってんのよ!」


この男子は、稲森銀河。


あたしと誕生日が一緒で、しかも家まで隣。


生まれたときから一緒にいるから、いない方が不自然になってる。


「生まれたときからだから14年だろ。」


「真面目に答えんな!そんなだからいつもあたしに負けて2番なのよ‼︎」

ブチッ。


「おい佐久。テメェ…。いまなんて言った…?」


「は?だから、いつもあたしに負けて2番って…。あ、ヤバッ!言っちゃった‼︎銀河‼︎ゴメン‼︎謝るから、なんでもするからっ!だから許して?」


ピクッ。


ん?なんか銀河の顔つきが変わってる?ヤバい気がするよーな…。


「佐久。」


「は、ひゃいっ⁉︎」


急に呼ばれたから、噛んじゃった…。


銀河、絶対に爆笑してる…。


チラッ。


「……へ?どしたの?銀河?」


爆笑してると思ってたら銀河の顔が…。


「銀河、顔真っ赤だよ?」


「…。な、なんでもねーよ‼︎それより、佐久‼︎」


「なに?」


「おまえ、なんでもするって言ったよなぁ?」


「うん。」


「じゃあさ。俺にキスしろよ。」


「……。は?」


銀河、とうとう頭イカれちゃった?


キーンコーンカーンコーン♪


やったぁ!ちょうどいいとこにチャイムが鳴った!


「はーい。みんなおはよー。着席してー。」


「きりーつ。れーい。」


「おはよーございまーす。」


とりあえず、今日もがんばろー!





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