【短編】甘い薬
振り返ってみてみると、私の服の裾を掴む雅哉。


いつもは大きい手なのに。


いつもは上から目線なのに。







「どうしたの?どっか苦しい??・・・あ、それに、帰るわけじゃないよ?」


「ソレ・・・」






「え?何?・・・コップ?」



「テキトーにそこら辺、置いとけ。









・・・離れんな。」










私よりも3つ年上で、しっかりしてる雅哉が。


今はこんなに寂しそうな瞳で私を見てる。


口調は命令形なのに、素直に従いたくなるのは何でだろうね。




やっぱり私は雅哉にベタ惚れだなぁ・・・。
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