【短編】甘い薬
「ココにいる・・・だからさ、ちゃんと寝よ?」


「手・・・」


「ん?」








「握っててくれるなら、寝る。」








いつもの雅哉なら絶対言わない言葉。


だからこそ余計に胸キュンしてしまうのかもしれない。


私、雅哉に甘えられたらなんでもしてしまいそう。


こんな私はかなり重症な雅哉病だね。







「風邪ってさ、人にうつすと治るんだよね?」


「・・・は?」









「即効性の薬、あげるよ。」







そう言って、小さく雅哉の唇に私のソレを重ねた。
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