君と家出中…
私はブランケットを抱えて立ち上がり、駅のコンビニへ逃げようとキャリーバッグを勢いよく引っ張った。
『痛っ!』
おじさんにツインテールをつかまれて、後ろに尻もちをついて倒れてしまった。
『おいおい〜可愛いそうだろ。ごめんねぇ?痛かったよねぇ?』
そう言って、もう一人のおじさんが私を起こそうと両肩に手を置いた。
近づいたおじさん達が酒臭い。
やだ!気持ち悪い!!
おじさんの手を払おうとした瞬間、
『そいつから手離してもらえます?』
低くて迫力のある声に、おじさんの手がサッと離れた。