君と家出中…

『おぅ、起きたか』



ズボンのポケットに両手を入れて、背中を丸めながら遼が戻ってきた。



寒いのにわざわざ外で電話してたんだ。



胸がチクリと痛んだ。





あ!



私の手元を見た遼が、慌てて受付票を取り上げた。

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