君と家出中…
高橋のばあちゃんに連絡してすぐ送ろうと思ってたのに、俺の事覚えてねぇし、説得は逆効果になるか…
念のためもっかい連絡入れとくか。
『高橋のばあちゃん?俺、遼だけどさ、
まだ理由も言わねぇし、杏の気がすんだら家まで送ってくから安心してろよ』
『遼くん、ありがとうね。迷惑かけちゃうけど、杏をよろしくね』
『了解、じゃーまたな!』
『あ!ちょっと…』
『ん?』
『杏には手を出さないようにね』
『ハハッ!冗談きついぜ!』
今は中学生でも、俺の中の杏は、ラジオ体操に行く小学生のままだ。