海賊王女と無敵な人魚の王子さま
パン! パン! パン!
うぁあぁあぁ!
銃声が響くたび、辺りにヒトの悲鳴が響く。
危ない!
火薬の力で飛び交う鉛の弾が次々と人を傷つけてるんだ!
素早い紅の仲間たちをとらえきれずに、どちらかって言うと、敵の海賊同士、同士撃ちをしているだけのように見えるけど!
今までに見たことのない銃の多さにぞっとした。
紅に、火薬を使う武器なんて、無い以上。
いくら一人一人が強くても、剣と銃の戦いでは、銃の方には、勝てない。
このままぼんやりとしてたら、いずれみんなが取り返しのつかないケガをするかもしれなかった。
「火薬で、鉛の弾を打ち出す武器がこんなにあるなんて、反則よ!」
叫ぶわたしに、海賊たちが笑う。