あたしと彼は添い寝ふれんど。
「は?ちょっと何咲斗様に近づいてるのよ!」
その言葉も無視。あたしは黒田咲斗の真ん前に立って背の高い彼を見上げる。
「黒田くん」
「……」
「あたしと朝まで一緒に過ごさない?」
「は!?ちょっとあんた何言ってんのよ!あんたみたいのに咲斗様が構うわけないでしょ!?」
なーんだ、びっちちゃんって呼ばないんだ。つまんないの。
「……君は何言ってるの?」
無表情であたしを見下ろす彼。
「ふん、ばかね。
咲斗様があんたなんか相手にするはずないんだから!」
「そうよそうよ。ちょっと可愛いからって調子乗らないでよ!」
「ほんと、結依ちゃんって男好きだよね」