あたしと彼は添い寝ふれんど。
あたしの事……なーんにも知らないくせに。
絶対あんた達のが男好きでしょ。

この中に何人、浮気して、ヤリマンな子いるんだろう。

莉緒の時と同じように、人の顔色ばっかみていい顔して、
影でいろんなこと言って、いろんなことやって……。


そんなきったないあんた達に1番、
びっちちゃんって言われたくない。



「……男ならだれでもいいってわけじゃないから」

「は!?」

「悪いけど冗談なんだけど。
あたし、この人達興味ないから」


冷めた目付きで全員を睨みあげる。


「じゃあね」


ずかずかと歩くと皆が道を開ける。あたしは1度も振りかえることなく家まで一直線へ足を歩めた。


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「ただいま……」


誰もいない家。返事が返ってこないってわかっててもつい言ってしまう。


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