Obscurité de fille -暗闇の少女-
4人で少し会話をしていた時、幹部室のドアがノックされた。
『なんだ?』
下1「全員集まりましたっ。」
『あぁ、ありがとうっ。今行く。』
下っ端全員揃ったみたいだね。
俺は4人の顔を1人ずつ見た後、軽く頷いた。
その合図で一斉に立ち上がりドアに向かった。
慎、慧、瑞樹、燈、俺の順番で部屋を後にし、下っ端達の待つ一階に向かった。
そこには、200人弱のメンバーがいた。
藍鬼は正統派だか、人数は少ない。
他の族だと500人は軽く超えているだろうな。
私たち5人は下っ端達の前に立った。
そして、私は真ん中に立ち4人より1歩前に出て話し出した。
『みんなすまない。こんな時間に急遽集まってもらって。
集まってもらったのには理由がある。』
そこまで言うと下っ端達はゴクッと息を飲んだ。
『私は明日から桜雅高校に通うことになった。
そこで、親にいくつかの禁句をだされた。
総長であること、そして家のことだ。』
ここまでくると大抵の奴が俺が言いたいことがわかったみたいで、
目を見開きながら俺を見ていた。
『だから俺は、明日から卒業するまで
ここには来ないつもりだ。
ほんと、俺の事情ですまない。』
俺は言い終わると同時に頭を下げた。