D.o.t.L~Drag of the Love~


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【蓮side】




クラブハウスから抜け出した俺は、立ち止まると同時に、あの少女の姿を思い出していた。







あんな場所には、不釣り合いなほど清楚で妖艶で.......きれいだった。






「れーーーんってば」





可愛い声とぱかっと重たいものが俺の頭にぶつかった。



「ってぇ....燐斗かよ」




「かよ!ってなにかよって!俺が連れてきてやったのに俺の事忘れてダッシュして~。このあほんだら」






気がつけば燐斗の口の中にはいつもの飴。





飴についている棒が燐斗の怒った顔の妙にマッチしていて




「....おまえ、たこみたい..っ」




思わず笑ってしまった。



「はぁー?!もう反省してないでしょ!」





「わりぃわりぃ。ありがとな、連れてきてくれて」






「んぅーもうっ。まあいいけどさっ。あ!でもそれどーするの?」







不思議そうな目で俺の手に持ったクスリと俺の目を交互に見る。







「まぁそうだなー。とりあえずこの粉の方では軽くなめてみて味みたり、注射器から身体への入れ方について勉強したり」








「え!身体に入れちゃうの?!だめだよ!所持してるだけでもだめなんだよ!!」






「ばーーか。しねぇよ。注射器に入れたりするとこまではやってみたりするけど、そこからははちゃんとした本で勉強するっつの。
それに、やっぱ知りたいのはなんでそんな非行にはしる若者が増えてるのかってことなんだ。

あいつらの気持ち知るには、まずは同じものを求める者として近づいた方が怪しまれないかなって」







「んーーー大丈夫??ばれない...かな?」






「すぐ終わらせるし、大丈夫だろ」












燐斗と夜の新宿を歩きながら、言葉を返す俺の脳裏には









あの子がいた。





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