雨音

 4月ももう終わりを迎える時期になった。

 3年生は修学旅行できっと楽しい4日間を過ごしているだろう。

「歌乃ー。春休みテストの結果どうだった?」

「んー。理数は散々だったけど、社会と国語が結構良かったよ。雛ちゃんは?」

「もう最悪ーw。」

 雛ちゃんの場合、本当に結果が悪いと泣くか、無口になるかのどちらかだ。

 だから、今回は最悪といっても前回より数点下がったくらいだろう。多分。

「まぁいいや。・・・そういや来月アレがあるよ。」

「ん?アレ??」

 突然、話題が変わり話についていけない私。

「校外学習!町内の遺跡巡りだよ。先生はついてこないからラッキーだよね。」

「まぁね。でもそれって班行動でしょ?」

 私は2班、真人くんは3班。同じ班じゃないもん。

 全然楽しみじゃない。

「篠宮っさん♪」

 しかも、此奴。

「よっろしくね~」

 笹本千尋も私と同じ班。彼は苦手な男子の一人でもある。

 あまり仲良くできるか分からないけど、一応『よろしく』をしておこうじゃないか。


 

 


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