桜日記〔完〕
「また、来るな。」

桜子の小さな、小さな
唇にキスをおとし、病室を出る。

「あら?桜子ちゃんの彼氏さんかしら?」

誰だ?

いや、服装からして看護師…か?

「あ、はぁ」

「あたし、桜子ちゃんを担当している看護師よ♪桜子ちゃん、どうだった?」

どうだった?って…。

「泣いてました。ん?泣かせましたの方が、あってんのか?」

「ふふふ。無理すんなーとか言ったんだ。」

「あ、はい。」

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