殺人ごっこ
「凛太郎! ごめんな、今まで也村がいたんで近付けなかった。本当はすっごく気が合いそうだな、とか思ってたのに」

「俺も、ごめん。けど、今からでも仲良くしような?」


それは今まで僕が苛められているのを傍観していた人たちだった。

男も、女も、みんなが今日は僕の机に集まった。

いつもは健太君のところなのに。


「みんな……僕も、積極的に近付けなくてごめん。僕も、なんか近付き難いオーラ出してたよね……」

「そんなことないよ! 僕らの勇気がないばかりに……」


不覚にも涙が出そうになた。

健太君への同情ではない。

自分に対してだ。


こんなに思われていたんだ。

それになんで気付かなかったんだ。
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