殺人ごっこ
幸乃の血がついたナイフが、僕の胸部に刺さる。


痛い。

冷たい。

染みていく。


「ん……は、あ……はっ……」


息苦しい。

意識が遠のく。

脳内の声が途絶える。


幸乃の小さな手を力強く握った。



幸乃。


ごめん。



それと、いつまでも一緒だから。


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