腹黒教師の甘い策略
「するって……なにを……」
「……俺と浮気。」
にやりと笑いながら、谷崎は
そう言った。
……悔しい。たしかにすごく悔しい。
自分の職場である保健室で、
ましてや生徒と浮気されてたなんて、
涙が止まらないくらい悔しい。
「……なにが望み?」
それでもこの男の
思い通りになるなんて嫌。
「望みなんて、人聞き悪いな。
まぁ、強いて言えば、
戸川からお前を奪うこと、かな?」
そう言ってまた微笑む谷崎。
本当になに考えてるのかまったく
わからない。
……でも、その笑顔を見てると、
もう落ちちゃってもいいかなって思えてくる。大嫌いな谷崎なのに。
もうどうだっていい。
なるようになれ!
「……谷崎先生、私と浮気してください。」
「契約成立だな。」
谷崎はそう言って、 微笑み、
メガネを外して私にキスをした。