カムフラージュの恋人
わぁ。
あいつが笑っただけで、周りにパッと花が咲いたような、明るくなったような・・・。
私の胸は、またドキドキドキンって高鳴ってるし!

「・・時間、があるときでいいから」
「今日は無理だが、近いうちにきよいちゃんバージョンのスコーン、作ってやる」
「へ?私バージョン?って何・・・どしたの、雅彦」

向かいに座っている雅彦の視線の先をたどろうと、私が後ろを向こうとしたけど、それは叶わなかった。
というのも、私をふり向かせないように、雅彦が私の頬あたりに手を置いたから。

しかも、ただいま雅彦の顔が、超・超近くにあって!
息が触れ合うくらいに!!

こいつ、こんなに身のこなしが軽かったっけ?

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