ジュリエットじゃ終わんない
「なにそれ…」

香織が眉をひそめる。



「だからって誰かを傷付けていいワケ?

そのくせ今更カミングアウトで、自分だけスッキリして…

それにさ!
家族の問題なんて誰だって抱えてるよ?

穂花なんて、お母さん心の病気で…
毎日苦しみながらも、明るく支えてるんだよ!?」



香織からぶつけられた、辛辣な言葉達が
突き刺さってく中で…

最後の内容に、驚きの顔を向けた。



「…やっぱ知らなかったんだ?」

睨むよーな目。



「深紅って結局そーだよね?

この話(穂花のお母さん話)だって、目の前でそれとなく話したよ!?」



なにも言えずに、ただ困惑の瞳を返した。



「そーやって興味すらなくて、
心も許せなくて…

挙句、騙してて。


ねぇ…



そんなんで友達って言えんのっ!?」


バン!!と、

ヒートアップした大声と同時に、テーブルを叩いた。




周りの視線と一緒に、香織の強い視線を浴びながら…


その言葉が胸を貫く。
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