ジュリエットじゃ終わんない
「だいたいさ!

深紅みたいに、シンドイからってひねくれる子もいれば!
穂花みたいに、シンドイからこそ優しくなれる子も居るんだよっ!

そんな言い訳…
穂花を傷つけていい理由になんないからっ!!」


そう叩きつけて、足早に去ってく香織。





ー失敗作ー


な、あたしだから…


香織の言葉は、さらに欠陥品だって追い討ちする。





ーだからって誰かを傷付けていいワケ?ー


そー思って来たのは、あたしなのに…

結局、慎司達と同じだった。




サイテーなあたしは、
きっとあちこち狂ってて…



だから誰からも愛されない。






どこまでも自業自得なクセに…


穂花を傷つけたクセに…




こんな時でも、自分の痛みが疼いてる。








ごめんね、穂花…


そして香織。




いつだって心配してくれたのに…



そんな気持ちを見過ごして、


踏みにじるコトしか出来なかった。








救いよーもないくらい…


カスい。




茫然と、空(くう)を見つめた…


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