ジュリエットじゃ終わんない
そんな日々が1週間を過ぎた頃。
「深紅ちゃん!
あなたもう高校生でしょ!
いつまでもそんな当て付けばかりじゃ、
お母さんと仲直り出来ないわよ!?」
バァちゃんの説教。
教育熱心で、口煩くて…
そんなバァちゃんに物心ついた時から面倒見てもらってて、小3からは育てられて。
だからあたしは…
例えば好き嫌いもなかったし、
道も踏み外さなかったんだと思う。
だけどいつからか気付いてた。
「お母さんだって辛いの!
色々と抱えながらも頑張ってるのよ!?
どうして解り合えないの!?」
バァちゃんがあたしに熱心だったのは、
あのヒトの娘だからだ。
溺愛する我が子の為に、あたしの世話を焼いてただけ。
当然と言えば当然。
ただ…
あたし自身も見て欲しかった。
結局いつだって、あのヒトの味方。
あのヒトの辛さは見えても、
あたしの辛さは見えなくて…
だいたい溺愛して甘やかすから、あんなふーになったんじゃん?