ジュリエットじゃ終わんない
「いってきまーす」
「ん。気を付けなさい」
夏休みも半ば。
ジィちゃんに見送られながら、今日もバイトに向かう。
ぼっちなあたしは、有り余る時間を何かに打ち込もーと思った。
そして、あのヒトの言いなりで考えて来なかった将来に向けて、とりあなんか経験を積みたかった。
なによりも、その将来を言いなりじゃなくて自分の力で変えれるよーに、未来資金を貯めときたかった。
あと…
こーやって頑張って、なんか学んで…
会えない間にちょっとでも成長して、
少しでも嫌いを返上出来たら。
なんて…
バカなあたしの精いっぱいの"もがき"
あのヒトはとゆーと…
いつのまにか、ちゃっかりお父さんと仲直りしたみたいで…
あたしだけ置き去りで、家に戻ったらしい。
てか、そんな邪魔?
まだあのケンカが許せない?
ね、あたしのコト…、嫌い?
ま、いーけど。
今のあたしには…
ジィちゃんって家族がいて、
豊田って味方がいて、
そして柊也が心にいる。