ジュリエットじゃ終わんない
「ごっ、ごめんっ!

けどっ、豊田にはホント感謝してるんだ!

ヤサグレモードん時もずっと側にいてくれたし、
夏休みだってLINEにすっごく元気もらったしっ、
今回だって!

電話の音に…
心を繋ぎ止められてた…!」



身を乗り出してまくし立てるあたしに、
圧倒されたよーな豊田。



「…っだからさ!

そのっ、気持ちには答えらんないけど…
でもっ、今度はあたしがさ!

豊田が大変な時とか、めちゃくちゃ力になりたいんだけどっ…

そんなんじゃ…
ダメ…?」


自分でも、
なんてまとめ方してんの!って…

軽くテンパる!と。


固まってた豊田が、とたん吹き出す。



「いいよー!
じゃ、倍返しなー?

とりあえずー…
まずは岸田深紅って子と親友になりたいんだけどー?」



そう笑う優しさが…


痛いくらい、心にしみる。




「バカじゃん…

もー親友だし」


そー言って…



笑い合うあたし達。




まるで"痛痒い"みたいに…

くすぐったくなるコトもあるんだね。
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