ジュリエットじゃ終わんない
焦り
「柊也く〜ん!」
ランチタイムのホールで、ヒラヒラと手を振る先輩女子。
あたしが彼女じゃないってのは、調べがついてるよーで…
遠慮ナシ。
柊也はそれに、素っ気なく会釈を返すだけだけど…
不安の種は、見事に花になってた。
体育祭以来、柊也の人気は復活!
どころか、学年問わず超炸裂!
「あっ、圭くんだぁ!」
それどころか、たまに豊田にまでピンクの声。
「どもー」って流してるけど…
あたし、だいじょぶ?
またイヤガラセとか、なんない?
ヤ、それよりも!
そのうち柊也に彼女出来たらどーしようっ!!
いっこくも早く、幼なじみから昇格しなきゃ!
そんな放課後。
「あれ、柊也!
なにしてんの!?」
めずらしく、昇降口でバッタリ。
てか、まさかの…
あたしを待ってたとか?
「あー…
穂花待ってる」
胸をカミナリが貫く!