ジュリエットじゃ終わんない
「そうね…

言葉は苦手でも、
空手のおかげで力の反撃が出来る分、
何度も手が出そうになってたけど…

"そんな奴らあんたが手を下すまでもなく、いつかバチがあたって、言ってた言葉の重みを思い知るから!"

って…、よく宥めてた」



「そう、ですね…」


同じ悪口で傷ついてた あたしまで…
柊也ママの言葉に宥められた気分。



「まぁ中学に入ってから、随分たくましく社交的になったけど…

寂しい目をするようになってね…」



再会した時から気になってた…
柊也の寂しいそーな瞳が頭に浮かぶ。



「その頃なんか…、あったんですか?」



「…

深紅ちゃんの所為、だったらどうする?」



「えっ!?」

思ってもない返しに、目を丸くして混乱。



「…ふっ!冗談よ?」

柔らかく吹き出して、とたん。
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