ジュリエットじゃ終わんない
「私がそれを注意したらね…

大ゲンカに発展したのよ」


ため息まじりに告げられたその理由に…



呆れた。


けど、プライドが高いあのヒトらしい。




そして納得。


異常にこの話を拒否ってたワケだ…

あのヒトが、こんな情けなくて自分に都合悪いコト、バラせるハズない。




「あたしのために…
ありがとうございます…」


柊也にしろ、柊也ママにしろ…
親子揃ってほんと。



「ただ…

このコトで、そんな許せないですか?
あのヒ…、母のコト」


和解の可能性はあると思った。

なのに…



「…

それだけじゃないから…」

ためらい気味に、ポツリ。



「あのヒト…
なにしたんですか!?」

キレたらいつも手に負えないし…



「…

私達の生活を狂わせた」



訴えるような、その返答に…

ため息が溢れた。



あたしだけじゃ飽き足らず…

どんだけ人の生活 狂わせてんのよっ!




「ごめんなさい…っ!

だけどソレ、これからあたしが補ってくんで!
そしたらっ…
あのヒトと和解してくれませんか!?」


必死の懇願だった。
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