ジュリエットじゃ終わんない
「だけど。

亮はやっぱり父親で…
あの女に隠れて、月1で柊也と会わせてたの。


養育費も払わないくせに!って癪だったけど…
柊也が喜ぶなら、それで良かった。



でもとうとうバレてしまって。

半狂乱になったあの女を宥めたものが…


再婚だった。
それと本当の絶縁。


柊也に直接告げたのは、あの女の指図みたいで…

これに懲りたら、コソコソするな!
ってメールが、その時来たわ。




許せなかった…


約束を破ったのは、あの女なのに!




柊也に不便な思いをさせたくなくて…
養育費分、日勤だけじゃなく夜中に在宅ワークして補って来たわ。


それでも色々と我慢させる事は多くて…
私だけならともかく、柊也まで苦しませて来た。


そして最後は…
心無い絶縁で傷付けられた。




親友だと思ってたのに…!

許せる筈、ないでしょう?


入学式で再会した時には虫酸が走ったくらいよ」








茫然とするあたしに。




次々と並べられた真実が…


ガラスの破片みたいに降ってくる。




グチャグチャでまとまんない頭ん中をスルーして…


それは、心に突き刺さってく。
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