ジュリエットじゃ終わんない

あのヒトに見つかんないよーに、近くの公園で降ろしてもらった。


そこは、柊也に希望をもらった公園。



住宅地に埋もれた、その小さな公園のブランコに座りながら…

そん時のコトが頭をよぎる。



ー「親に…
色んな人に愛されてる柊也には、
あたしの気持ちなんてわかんないよっ!!」ー



ごめんね!柊也…



ー新しい家族を大事にしたいからって、
あの子に絶縁宣言したのよー


そんな思い、してたのに…!




ー居場所を奪われたって…
自分はちっぽけだって…ー


あたしの存在は、
キミになにかを与えるどころか…

奪ってたんだね。



あのヒトを奪われたって、
自分だけ被害者なんだと思ってたけど…


あたしも。



お父さんを奪ってたんだ…!






ー柊也に直接告げたのは、あの女の指図みたいでー



キミを透明にしてたのは、

寂しい瞳にさせてたのは、



あたしら家族だったんだね…










それだけじゃない!
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