ジュリエットじゃ終わんない
だけど。


「単純だよ、なんでも。

それを難しく考える事で…
お前はそっから逃げてるだけじゃねぇのか?」




葛藤をぶった切る言葉に…



柊也は心を震わせて、

目を見張って宏を捉えた。




「俺…


すいませんっ…!
今日、上がります!」


込み上げる衝動に突き動かされて、着替えに向かう。



「おー!勝ちに行けよ!」

その後姿を、シッシと嬉しそうに手で払う。



ちょうど今日 豊田から、
深紅が文化祭準備で毎日遅い話を聞いていた柊也は…

学校へとまっしぐらに、チャリを走らせた。


とたんに!





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