ジュリエットじゃ終わんない
お母さんの瞳は、涙で滲んで…



「…っ、私が、悪いの…っ?


全部っっ…、私が悪いのねっ!?

だったら…



私なんか死ねばいんでしょ!!!」



お父さんの緩んでた腕を振り払うと同時、思いもよらない言葉を吐き捨てて、

リビングを飛び出した!





「おいっ!…」

焦ったお父さんはテーブルにつまづいて、


一瞬、呆気にとられてた あたしと柊也は
ハッとして…



慌てて3人で後を追った!




靴も履かずに玄関を抜けたお母さんは、

そのまま大通りに向かってて…



先頭のお父さんが何度も呼び止めるけど、その足は止まんなくて、


やっと追いつくと思った矢先、あたしは転んで!

すぐに柊也が手を差し伸べた、途端…



大通りに飛び込んだ姿が目に映る!





「やめて!!お母さんーーーっっ!!!」

プァァァーーーーーーーーーーー・・・!!










あたしの叫び声を、クラクションが掻き消した。
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