ジュリエットじゃ終わんない

「けど俺ら、終わんねーから」



途端。あたしの心をなぞった柊也の声に…


心臓が弾ける!




そして、こっちに視線が移動して…


「絶対…、終わらせない」



誓うよーに、言い放つ。




ギュギュギュ…って、胸が激しく反応して!


それからゆっくり…

安心するよーに、あったまってく。



まるで心が、抱きしめられたみたいだった。






お父さんは困ったよーな笑顔を浮かべて…


「…さあ、
今日はもう帰りなさい。
お母さんには僕がついてるから…

柊也?
悪いが深紅ちゃんを、送ってくれるかな?」

そう促すと。



当然だろ?って視線を返した柊也と、
いーの?って視線を向けたあたしを…


優しい頷きで、送り出してくれた。
< 293 / 297 >

この作品をシェア

pagetop