ジュリエットじゃ終わんない
「ギャハハハ〜ッ!!…
あれっ!?深紅じゃん!
今日、親メシだったんじゃね?」
「中止。
あいつらケンカ始めたし」
「マジ!?良かったじゃ〜ん!
親と出掛けんのとかダリ〜だろ?」
「…まーね」
軽く返事を流して、そいつらの輪に混ざる。
「つーか、上尾(高校)か〜!
どーだった!?ガッコのヤツ」
「別に…
カスいヤツばっかだったよ」
「ギャハハハ〜ッ!!
それな!
ま、3年間頑張れよ!」
カスいのは、こいつらも同じだ。
今日入学した上尾高は、けっこーな進学校だ。
プライドも高いあのヒトと、
教育熱心なバァちゃんの強制で…
ずっと塾に通わされて、なんとか受かった。
そんなあたしを小バカにしながらも、同中で連んでた こいつらは、バカ学校に通う。
真面目くさった上尾高んヤツらも、
クダラナイこいつらも…
あたしにとっては、どっちもカスい。
でも1番カスいのは…
誰からも必要とされない、あたしだ。