ジュリエットじゃ終わんない
「深紅〜、浮気すんなよ〜っ!」


「は?バカじゃん…」
冷たく流す。


「キメぇ!慎司!
てめ、深紅に何回フラれてんだよ!」


そうからかわれてる、この慎司ってヤツは…
中2ん時からずっと告ってくる。


けどあたしは…



恋愛とかバカバカしーし、
大っキライ。



あんなラブラブで結婚した親も…
こんなケンカばっかだもん。

それに…




「腹へったァ〜!ビニろーぜ〜」

そんな誰かの一言で、この溜まり場近くのコンビニに向かった。


昼下がりでまだ少し混んでた店内で、テキトーにパンとか買って…

みんなでゾロゾロとドアをくぐる。




「今日くらい休みゃよかったのに。
まっ、祝いの昼メシ奢ってやるよ!」

「…あー、はい」

そんな会話の空手着男子とすれ違う。



何気に目を向けると…

その1人と視線が絡んだ。




「ギャハハハッッ!!!」

とたんに。前方で騒ぎ出した慎司達に、
その視線は移動する。
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