ジュリエットじゃ終わんない
脅しが効いて…

ガマンを重ねるしかなかった、あたしの生活。


それが、とうとう終わった。



中学入学を機に、あのヒトと今のお父さんが入籍した。

それに合わせてあのヒトの生活スタイルも変わって、あたしはやっと引き取られたんだ。




「これからは"亮くん"じゃなくて、お父さんって呼ぶのよ?」

「うん!
お父さん、よろしくねー」



抵抗がなかったワケじゃない。

けど、お父さんのおかげで引き取られたんだと思うと、そんくらいよゆーだった。




3人で暮らす為の、新しい家に引越。

せっかく仲良くなった友達と、違うガッコに行くのは寂しかったけど…

あのヒトと暮らせる嬉しさの方が勝ってた。








でもそんなん、蜃気楼で…


思い描いてた幸せは、
やっと手に入れた幸せは、



もっと心を乾かしてった。








一緒に暮らせば…


見えなかったコトが、見えてくる。

残酷な現実を、知ってしまう。
< 47 / 297 >

この作品をシェア

pagetop