ジュリエットじゃ終わんない
「あ…
ヤバイ、国語忘れた…」
「はぁ?また!?
いくらクイーンでも多すぎじゃない?」
香織のもっともなツッコミに、
もー苦笑いしか返せない。
だけど今日は、わざとじゃないんだよ…
ソッコーJクラに借りに行ったけど…
穂花の手前、豊田に借りるべき?
そう迷って、入口で戸惑ってると…
「あれー、岸田さん?
なにして…
まさか、また忘れ物!?」
豊田のツッコミが痛い。
「…まぁ」って、同じく苦笑いで返すと…
「今日は何ー?」
「…国語」
「野上ー、国語だってさー」
めっちゃナイスな結論に導いてくれた。
でもさすがに柊也は呆れてんだろなぁって、不安の目を向けたら…
「…また?」って、
呆れたカンジだけど…
やっと…
微かな笑顔をくれた。
胸が昨日以上に…
キュって、好きを訴える。
ね、柊也…
それだけでもさ…
昨日の悲しみが癒されてくよ。