ジュリエットじゃ終わんない
「おはよ!柊也」
翌朝…
穂花の手前、こっそりプリントを受け取るための待ち伏せ。
「…はよ」
ボソッと返してくれた挨拶。
あ〜ッ、いーなこのカンジ!
確実に距離近づいてるよね!?
チャリを置いた柊也が、ゴソゴソとバッグをあさって…
スッと理科プリを差し出した。
「うわ、ありがとー!
えと、コピー代いくらだった?」
「…いーよ」
「よくないよ、」
「いーって…
…俺が言ったし」
確かに柊也から言い出したコトだけど…
てか、なんでここまでしてくれんの?
あぁもっ、嬉しい…!
「…ありがとぉ」
キミはどー思ったかな?
"家に置いてきた"ってゆったプリントを、全部貰いなおしてる あたしを。
こーやって助けてくれんのは…
心配してくれてんのかな?
サッと目を通した理科プリは、解答とか授業ん時の要点とか、そんな柊也文字もコピーされてるワケで…
めちゃ助かる!
し、そんな文字までも…
なんだか愛しくなる。