ジュリエットじゃ終わんない
なにやってんだろ、あたし…


ー深紅ちゃんが心配でー

穂花の優しさが、胸にイタイ。






すぐに作業を終わらせて、ホールに着くと…


「あれ、みんなは?」

ひとりでパンかじりながら勉強してる豊田に投げかける。



「小腹減ったって、コンビニ行ったー」


「ふーん。豊田は行かなかったんだ?」


「俺、食ってんじゃん。昼の残りー」



「あーね」って流しながら…
この隙にこっそりプリントを返そうと企む。


「ね、豊田 付箋ある?」



「ん」って差し出されたソレにお礼を言って…

"柊也ありがと!めちゃ助かったよ"に、ハートマーク付きのメッセを書き込んで、ペタリ。



「あ、忘れない内に返しとこ」

なんて白々しいコトいーながら、柊也の荷物に紛れ込ませる。




「岸田さんの彼氏ってさー、山元(慎司)?」

そこに突然の、触れられたくないテーマ。



「ワケないじゃん!
てかその話やめない?」


「あ、やっぱりー?
彼氏とか嘘っぽいもんなー」


「!!!」

思わぬ見破りに、言葉も出ない!
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