『特別』になりたくて
「それでは皆さん事故のないよう充実の夏休みを」

 
校長先生の挨拶が終わり終業式が終了する。
学年ごとに簡単な休み中の注意事項を聞いた後、解散となる。……補習生を除いて。


「赤点の人意外といるんだな……」

 
初めて補習する身としては少し驚いた。まさか二年生だけで数十人いるなんて。
驚き固まっていると先生に呼ばれる。


「ほう、お前がこの場に居るなんて珍しいな。試験の日に体調を崩したらしいが……まぁ、規則は規則だからな。皆と補習を受けてもらうぞ」

 
補習は基本的に一週間行われて、その後再試験で平均点をとれれば無事合格となる事になっている。
だけど、例外もあって三日間の補習の後に再試験を受けることも出来る。
この辺は自己判断になるけど……。

少しでも早く補習期間を終わらせたいし三日後に受けることにした。
それを先生に伝えると快く受けてくれる。

こうして補習期間が始まったのだった。
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