女子高生ヒーロー、IN幕末なり。
ートントン
副長室の襖を叩き、今度は俺が声をかける。
「副長、お忙しいところ失礼いたします。十一番組の近衛と水島です。」
「如月の組の隊士たちか…。おう、入れ」
良かった、副長は部屋にいたようだ。
「「失礼します。」」
俺たちは素早く入室して、襖を閉めた。
副長は、書状を書いている真っ只中のようで、こちらには背を向けて机に向かったままだ。
相変わらず、お忙しい方なんだなぁ…。
「で?わざわざ俺のところに聞きに来た用件はなんだ?…まぁ、大方予想はついてるが。」
書をしたためながら話をできるとは、器用な人だなぁ。
改めて感心している俺をよそに、颯は口を開いた。