女子高生ヒーロー、IN幕末なり。
「えっ、泣っ!?泣きますか!?如月隊長、本当は怪我してたんですか!?どこか痛いですか!?」
おろおろする那月。
他のみんなも顔面で困惑を表せと誰かから命令されたのかと疑うレベルで困惑の色を滲ませているのがわかる。
「ごめっ、うれ……!嬉しくてっ!!」
「何がそんなに嬉しいんだお前は」
困惑というよりは未確認生物を見るような目であたしを見ている土方さん。
「だってさ!家族だってよ!!!家族!!!嬉しいに決まってるじゃん!!!うわ〜っ!そっか、あたし家族かぁ〜!!!!!」
皆が助けに来てくれた安心感と、皆に心配をかけちゃった罪悪感と、家族だと言ってくれた近藤さんの温かさと、色々なものがごちゃごちゃになって涙が止まらない。
「そうか。急に泣き始めるものだから驚いたが、嬉し涙ならば嬉しいな!」
近藤さんの温かくて大きな手のひらがあたしの頭を優しく撫でてくれる。
「お゙どゔざん゙」
「如月隊長、、、すごい顔になってます……ね、颯……颯?あれ?颯どこ行った?」
「えっ」