女子高生ヒーロー、IN幕末なり。

​────コンコン。


「沖田さん、いますか?ひかりでーす!」


しばらくうんうん唸った末に、じっとしてても事態は何も変わらないと自らを奮い立たせ、結局あたしは沖田さんの部屋を訪ねていた。


「ひかりちゃん?どうぞ」


「失礼しま〜す…」


沖田さんは部屋で刀の手入れ中だったようで丁度打粉で刀身をポンポンしているところだった。


「おはよう、ひかりちゃん。こんな朝早くにどうしたの?十一番組は今日は非番なんだから、ゆっくり寝ていたらいいのに」


「おはようございます!ちょっと、沖田さんに聞きたいことがあって来ました」


「聞きたいこと?何?好きな食べ物?僕は甘味が好きだよ」


そんな事が聞きたいわけじゃないのは分かった上で、彼はニッコリと笑った。


……甘味って、範囲広いな……。


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