女子高生ヒーロー、IN幕末なり。
「……じゃなくて。あの、あたし遠回しに〜とかそういう聞き方出来ないので単刀直入に言うんですけど!」
「うん?」
「沖田さんって、体調、悪いですか」
「……いや、別に?」
その反応だけで、察してしまった。
沖田さん。
嘘つくの下手くそだね。
あからさまに目を逸らしたもんね。
「沖田さん、お医者さんのところ行きましょう」
「嫌だよ。だって僕、どこも悪くないし。もしかして、倒れたことまだ気にしてる?言ったでしょ?池田屋の日は、暑さにあてられたの。たくさん水分もとってゆっくり寝たからもう元気だし」
彼はなんでもないかのように言葉を続けた。
「…元気なんだよ。医者なんて必要ない。」
最後はもはや、自分に言い聞かせているような含みを持っていた。
「……あたしが、未来から来たの忘れました?」
たった一言。