女子高生ヒーロー、IN幕末なり。
「今日こそ捕まってもらいますよ。」

「それはお断りだね。…じゃあひかりちゃん、後はよろしく!」

「…….…………へっ?」

桂さんは無責任なセリフを吐いたあと、軽々と家屋の屋根の上に乗って行ってしまった。
呆然としているあたしなんかお構いなしに。

「組長!追いかけますか‼︎」

隊士の一人が桂さんを追いかけようとする。
沖田さんはそれを制止して、心底面白そうにあたしに目をみやった。

「今日は桂の仲間を捕まえられるだけでも収穫ありでしょ」

確かにあたしを見て、そう言ったのだ。
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