大人の恋模様

ぬくもり

紗江の様子が変だ。

俯きながら、デスクに座った。


「紗江先輩！この商品なんですけど、
先月のリストから抜けてるようで、
今月のリストと照らし合わせお願いします。」

「……。」
「先輩…？川奈さん？」

「えっ…。あっ…ごめん。どれ？
あーわかった。すぐ調べてみるね。」


心ここに在らず。


カタカタとパソコンに向きながら
無言で仕事をこなす。


ランチの時間だ。

「はぁ〜。」
「紗江！ねぇ！紗江？」

「あっ…。ユキ！ランチ？なんだか食欲無いの。ごめん。」

「大丈夫？風邪？」

「大丈夫よ。」

ユキが後輩と出て行った。

バックから、サプリを出しミネラルウォーターで流し込む。

佑磨、出張って…。言ってくれなかった
給湯室にある冷蔵庫から
買っておいたサンドイッチを取り出し
廊下に出た時だった。

「部長ー。明日からお願いします。」
「あ…。しっかり頼むな」

胸を強調した服
腕を絡ませ見つめる彼女。

何だろう…。ちらっと私の方を見て
睨んだ。

あの子本気で、佑磨を…。

嫌だ。触らないで。
こんなに嫉妬して…。アラサー女…。

そうよね。やっぱり…。不釣り合い。
若い人からのアプローチ
揺れない方がおかしいよね。

お昼休みも知らない間に終わり。

午後の勤務が始まった。

統括部長と佑磨が打ち合わせで
会議室から出てきた。

「悪いね。来週の予定だったんだが
先方の都合がね〜。明日から行ってくれ

「わかりました。」

「サポートは、丸山三奈くんに頼んだ。
頑張ってきてくれ。」

後ろ姿の紗江を見つけて
なんだか心配で
追いかけた。


「川奈！ちょといいか！」

近くの資料室に引きんだ。


「あっ…。なんですか？仕事…。」

ガチャ、ドアの鍵を閉めた。

「どうした？元気無い？」

「何も…。」

黒い綺麗な瞳に見つめられて

涙が溢れた。

「うう…。」ポタポタ。

「どうした何で泣いてる？話して…」

「出張…。丸山さんが…。」

「何？ヤキモチ？馬鹿！俺は、そんな
軽くない。紗江は、俺の婚約者だろ？」


「行って欲しくないよ。」

震えてる身体。

強く抱きしめ、紗江の唇を貪った。
「佑磨…。胸が苦しいよ…。」

「愛してる。紗江。心配するな。ホテルも別々。夜、電話する。3日間だ。
すぐ帰る。俺のマンションにいろ。」

「佑磨。そばに居て。」
私は、佑磨に身体を押し付け
ねだった。

「そんなに煽るなよ。抱きたくなる。」

「して…。今すぐ…。抱いて」

「参ったなぁ。」

ブラウスをスカートから引き出し
ブラをずらす。
２つの膨らみに甘いkiss。
先を摘まれコリっと刺激を受ける。
「あっ…ん」

ストッキングとショーツを膝まで下げ
潤んだ中をかき乱す。

「あっあっ…佑磨…。」

膝をつき、佑磨の舌が私を淫らにする。
切なさと愛おしさが混ざり合う。

片足のストッキングとショーツを抜かれ

脚を片方上げゆっくりと佑磨自身が
入り込む。

擦れるたびに
溢れる雫。

「覚えてて？俺のだ。紗江？すぐ帰るから。」

「佑磨…。好き、大好き。」
「俺は、愛してるよ。」

髪を撫でられ甘くとろけるような
口づけ。

切なそうに潤む瞳に
女の部分を垣間見た気がした。

俺だって、紗江を独占したい。
ここが会社だということを忘れるくらい
理性なんかなくなっていた。
独占欲が強いのは俺の方なのに…。

何度も刺激され
熱い佑磨の熱が私の中へ

寂しそうな紗江を抱きしめたくなった。

夢中で身体を重ね。

温かな紗江の中に吐精させた。

「大丈夫か？ごめんな。」

「ううん…。欲しかったから…。」

「仕事に戻ろう？なぁ。」

「うん…」

時間差で部屋を出て。

１日が終わった。

先に帰っているだろう。マンションへ
急いだ。

インターホンを鳴らし

「おかえりなさい…。」

「紗江…。ただいま」

佑磨は、私を抱き上げ

ソファーまで。

肩にもたれながら

「佑磨…。さみしい。」
「紗江は、こんなに寂しがり屋の泣き虫
だったんだな。」

「だって…。佑磨…モテるから…。心配なんだもん。アラサー女がバカでしょ？
自虐的な発言。

「かわいいよ。紗江は…。俺は、ヤキモチ嬉しいけどな。」

「人の気も知らないで…。」
そんな気持ちのまま佑磨は出張に出掛けて行った。