大人の恋模様

おかしな家族

「あっ!お母さん?私…。あのね…。」

結婚すると伝えると、

「あら〜。ヤーっとかたずくわ!で?
どんな人?イケメン??ねぇ?」

「はぁ〜。出ました。週末に実家に行くから…。」
「楽しみ〜!待ってるね!」

慌ただしく週末を迎えて
今、私の実家に向かう為佑磨の車に乗っていた。
「佑磨…。
家のお母さんは…いわゆるイケメン大好きで、今のマイブームは…。某俳優さん
壁ドンの…。
テレビをみながら
「はぁ〜。私も壁ドンした〜い!」

お父さんはと言うと。
「ははは!みーちゃん。僕がしてあげるよ。」
「たーくんったら!もう〜!」

家の両親…。バカ夫婦。
実家までの道のり、車の中で
それを、佑磨に話すと
お腹を抱えて
「あははは!紗江!いい!最高!」
「飽きれて言葉もないわよ!」
「なんか、いいな。うん…いい。」

そして、
我が実家に到着。

玄関を開け
「お母さん〜?」
「あら〜。いらっしゃい!まぁ!
あなたが紗江の?イケメン〜!」

「み〜ちゃん!イケメンって…」
「たーくん。紗江のお婿さんよ!」

部屋に通されて

「初めまして、田之倉佑磨です。紗江さんとは、上司と部下でして、2年ほど
お付き合いしてきました。」
正座して真剣な顔で、
お父さんに、
「紗江さんとの結婚認めてください。」
シーンとした。

「あははは!あげるよ!リボン付けて!
ただし、返品は受付ないよ!」

「お父さん〜!!」
全く…。
「あの。返品なんてしたくないです。
むしろ、私が捨てられない様にしないと
なんで。」
「ふ〜ん…。急に真面目な顔で、
佑磨くん。紗江を大切にしてやってほしい。私の大事な娘なんだ。頼んだよ。」
「はい!」

それからは、ワイワイ楽しくお食事して
賑やかな時間。

ガタン、バタバタ。
「おい!紗江!結婚って!!」
「あら〜!遼!帰ったの?」

ガシッと私の腕を掴み。

「紗江。結婚するのか?お兄ちゃんは
許さん!」
ジッと、佑磨を睨む。兄、
「紗江を持ってくな!可愛い紗江は
俺の大事な妹なんだ!俺が認めたヤツじゃなきゃ!!ダメだ!」

お兄ちゃん…はぁ〜。このままじゃ
おばあちゃんになっちゃうよ。
冷静沈着な態度の佑磨。
口角を上げて一言。

「お兄さんにとって、可愛い妹さんなのは、充分理解してます。でも、僕にとって紗江は、かけがえない存在なんです。
だから…。お兄さん、紗江のこと諦めてください。」
睨み合い。
「俺は…。なんだよ〜。紗江〜。(T_T)
そんなお兄ちゃんに、
「遼!あんたいい加減妹離れしなさい!
夏葉ちゃんとは?いつ結婚するの??」
「あっ…。う〜ん…。」
「あんた!紗江のこと云々より、自分のことしっかりしなさい!夏葉ちゃんに
逃げられるわよ!全く!」
そう…。お兄ちゃんには、幼馴染みの
彼女がいる。
優しくてふわふわした女の子らしい人
今は、実家のお店を手伝いながら、
読モをしてる。
かなりモテるのだ!
私が言うのもなんだけど、お兄ちゃんは
IT会社に勤めて居て、背も高く、
イケメンなのだ!だけど、シスコン、
そんなお兄ちゃんを小さい頃から知る
のが、夏葉ちゃん。
お母さんの口撃にうな垂れて…。
折れたのは、お兄ちゃんだった。

「佑磨って言ったよな!
紗江を泣かしたら許さん!」
「心配しなくても、紗江しか愛せないので。」
佑磨は、恥ずかしげもなく
そんな事を言ってのけた。

「まぁ〜!佑磨くん!素敵ー!」
お母さんったら!

その後は、男3人でお酒を飲んで
意気投合。
なんでも、みんなで釣りに行く約束をしていたらしい。
キッチンで洗い物をするお母さんの横に立ち
「お母さん。ありがとう。」
「なによ〜。改まって。ふふふ。お母さんね。嬉しいの。紗江が幸せな顔で笑う姿見れて。佑磨くんと幸せになるのよ」

「うん…。」涙で手元が見えない。

「さぁ、お土産のお菓子でコーヒーにしようね」

私とお母さんは…賑やかな3人を
リビングからみながら
お茶にした。

「佑磨!泊まってくんだろ?」
「お酒飲んだので、そうですね。出来たら。」

「み〜ちゃん、支度してやって!」
「そうね。」

私は、お風呂に入って
しばらくぶりの自分の部屋に。

少しして
佑磨が入ってきた。

「佑磨…。ありがとう。」
「いや。俺の方がありがとな。」

二組のお布団を敷き
「お休み…。」
「お休み、なぁ…。こっちおいで…」
下には両親が…。でも、
佑磨の腕の中が、私の居場所。
暖かい佑磨の胸に顔を埋めた。

柔らかな唇がそっと触れ
ゆっくりと
素肌に触れてくる。

「声出すなよ?」
髪を撫でられ、佑磨の愛撫に溺れていった。




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