ビターな僕の甘いレディ



「それ…まじであの彼氏が言ったの?」



「うん!本当にかっこよかったんだから!!」




ひなのは枕を抱きしめたまま、ベッドを転がりまわる。



だけど、急に真面目な顔になったかと思うと



「今日ね…純の浮気してるとこまた見ちゃったんだ。」



って下を向きながら言った。



――…オレも見てたから知ってるけど。




でも



「……へぇ。…で?」




と知らないふりをした。



ひなのはそのまま話を続ける。



「いつもなら、そのまま見ないふりするんだけど……今日は思いきって声かけたの。」



「…そしたら?」



「『別れる』って言ったら純がね、すっごく嫌がってくれた。」



「…で、お前が一番だって言ってくれたの?」



「…うん♪」









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